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キノコが美味しくない問題

2023年6月20日

突然だがキノコが好きだ。シメジ、エノキ、マイタケ、シイタケ、マッシュルーム、ヒラタケなど、スーパーで目にするものは頻繁に買って料理に使う。和食でも中華でもイタリアンなどどんな料理にでも使えるし、下ごしらえもいらないので便利な食材だ。カロリーも低いし食物繊維も豊富で体にもいい。松茸なんかが手に入ると、土瓶蒸しか天ぷらか素焼きにするか、考えるだけでワクワクする。

 

昔はキノコが嫌いだった。特にシイタケが嫌いで、炊き込みご飯なんかに混ざっていると避けて食べたものだ。それが酒の味を覚えると、シイタケの串焼きや天ぷら、肉詰めシイタケとか煮物でも、キノコは酒の肴でも好きな部類に入る。

 

しかし、何故だろう、最近のキノコは美味しくない。もちろん食べられないほど不味くもないのだが、あまり味がしない。キノコと言えば、シイタケが出汁に使われるように旨味が豊富で奥深い味が醍醐味だ。しかし、最近のキノコは味が薄く、旨味もあまりない気がする。(個人の感想です) 


東京の馴染みの和食屋にこのことを言うと、最近のキノコ類は無菌部屋で栽培しているので、自然のキノコとは全く別物になっているらしい。その和食屋で自慢の原木シイタケを頂いたが、味が濃厚で旨味そのものだった。「一度冷凍にすると旨味が増すよ」とその和食屋に教えてもらったので、買ったキノコ類は何でも一度冷凍にしてみると、確かに味は若干濃くなったが、原木シイタケなどに比べると、まだ香りもないし味気ないものだった。若い時に奥多摩で体験したシイタケ狩りのシイタケの濃厚な味や、長野の蕎麦屋で頂いた天然シメジの香りと比べるべくもないが、他の人は今のキノコをどう思っているのだろうか。沖縄でも一年中安くキノコが買えるが、皿の空白を埋めるだけの物体になっている気がするのは自分だけだろうか。

 

「鎌倉殿の13人」で義時が「女子はキノコが好きだ」という思い込みのシーンが何回かあったが、その時に映るキノコがとても美味しそうだった。ああ旨いキノコが食いたいなあ。

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