今回はDutyとTaxについて考えてみたいと思います。
Dutyは日本語では「関税」と言いますが、英語では税を意味するTaxという言葉が使われていません。Taxは、Consumption Tax(消費税)やIncome Tax(所得税)など枚挙にいとまがありませんが、関税にはなぜかTaxという言葉が使われていないんですね。
通常、Dutyは輸入者がその物品の輸入時に納付するもので、原価の一部として含まれることが多いです。すなわち、どんなに多くの流通チャネルを経ても、負担させられているのは最終消費者なんです。さらにそこに消費税が上乗せされているので、輸入品は二重課税となっているんですね。
Taxではなく、Dutyという単語をあえて使うのは、英語圏でこのカラクリを気付かれ難くするためなのかと勘ぐってしまいますが、日本は逆に「税」と言い切ってしまっていることが不思議です。
もっとも、すべての輸入品に関税が課せられている訳ではありません。日本では化粧品や香水は無税ですが、服飾雑貨や革製品には関税が課せられています。食品ももちろん高率の関税が課せられるものが多いです。人々の命を支える(輸入)食品に関税をかけるなら、国産食品などはいっそ消費税免税にするべきだと個人的には思うのですが・・・。
Duty FreeとTax Freeも混同されることが多いですが、上記の通り、Duty Freeは関税(や全ての内国税)が免税となり、Tax Freeは消費税のみが免税となります。日本語だけの「免税」だと、何が免税なのかよく分かりませんが、この二つは似て非なるものです。
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