世界的なコンテナ不足はいまだ解消されていませんが、今回はそのコンテナにはどのような種類があるか見ていきましょう。
海上輸送に使うコンテナは20フィートと40フィートの2種類に大きく分けられます。
全長別コンテナの種類
【20フィートコンテナ】
外寸は約2.4m×約2.6m×約6mです。内寸は使うコンテナにより異なりますが、平均幅2.35m×高さ2.38m×長さ5.9mくらいです。 コンテナの扉開口寸法はこれも平均ですが幅2.34m×高さ2.28mくらいです。このような20ftコンテナの最大積載量は約33m³程度で重量の上限は21,000kg - 22,000kgです。
【40フィートコンテナ】
20フィートと全長だけ異なり、外寸はおよそ 約2.4m×約2.6m×約12mです。同じ会社のコンテナなら内寸の幅と高さもコンテナの扉開口寸法も20フィートコンテナと変わりません。内寸の長さはおよそ12mです。最大積載量は約67.5m³程度で重量の上限は26000kg - 27000kgで、重量に限っては20フィートの倍となるわけではありません。
【45フィートコンテナ】
45フィートコンテナもあります。2010年から2011年にかけて、国内輸送の実証実験が行われ、2011年3月宮城県の特区がこの大型コンテナの輸送を認可され、同年9月、全国初の実用化が始まりました。
しかし日本ではそのような特定の区域を除いて、一般道を運送できないため、あまり流通していませんが、アメリカでは比較的一般的なコンテナ規格です。最大積載量は40フィートコンテナの約1.3倍の約86m³となります。 日本に比べて国内道路規定が緩やかな東南アジア各国は、順次45フィートコンテナの国内流通を認可しました。APLは2002年、ISO総会で45フィートコンテナ規格化申請を行い、2005年の総会で正式に認可決議されました。
【ハイキューブ】
コンテナの高さには、20フィート、40フィートコンテナ(8フィート6インチ)より1フィート高い9フィート6インチ(約2.9m)のものがあります。 8フィート6インチが通常とされ、「汎用コンテナ」「GP」、「8’6(ハチロク)」などと呼ばれます。
それに対して9フィート6インチのものは「背高コンテナ」「ハイキューブ」、「9’6(クンロク)」などと呼ばれ、HCまたはHQと記されます。
HCコンテナは、汎用コンテナと比べて、幅・長さは同じですが、高さが1フィート(約30cm)高く、内寸約2.7m、扉開口の高さも約2.6mとなっており、容積も約12%増加します。幅約2.35m×長さ約12m×高さ約2.7mです。
HCコンテナの海上運賃は、汎用コンテナと同じことが多いので、同じコストでより多くの貨物を積載できることから、軽量でかさばる貨物を中心に積極的に利用されます。
20ftコンテナと40ftコンテナのどちらにもHCコンテナにはありますが、40ftコンテナが一般的です。
日本国内の道路においてHCコンテナを利用する場合、特殊車両通行許可制度に基づく通行許可が必要となるため注意が必要です。最大積載量は約76.2(m³), 重量の上限は40ftの8’6コンテナと同程度の26000kg - 27000kgとなっています。
次回は機能別コンテナの種類をご説明します。
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