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hiroyukikira

航空貨物のダメージリスクについて

先月あるお客様より関西空港から香港に輸出のご依頼がありました。

700カートン5000キロを超える容量も重量もある貨物で、通常なら海上輸送の物量ですが、緊急ということで航空貨物扱いとなりました。


お客様から集荷をして空港でキャリアが2つのULDを組んで、関西空港から成田経由で香港に送る途中、成田空港で台風が通過したためドーリーに搭載されたままの貨物は3重のシートで覆われ、上屋の軒下で2ndフライトを待っていましたが、50カートン以上がウェットダメージとなりました。


香港からその報告があった時、香港到着時のラフハンドリングによるダメージを真っ先に疑いました。写真を見るといくつかのカートンが濡れていたので、中身が破損して漏れ出したと思ったのです。


経験から日本側でダメージが発生することは少なく、キャリアの上屋でフォークのブレードで貨物を突き刺してしまったり、盗難が発生することが多いので、今回も同様のケースかと思っていましたが、調査をすすめると日本側でのダメージということで大変驚きました。



台風が来ていたのは誰もが分かっていたので、その対策を施して注意喚起もしていたようですが、実際は分かりません。減便で貨物が成田でも滞留しており、上屋に入れるスペースもなかったのだと思いますが、信頼する日系のキャリアでこのようなダメージが起きたのは2度目です。航空貨物のダメージは関係会社が多い分、原因が特定できずにうやむやになりやすく、特定できたとしても約款上保証額も微々たるもので、その殆どは荷主の海上保険で補填することになります。



しかし保障の問題だけでなく、一番の問題はサーベイを入れることによる納期の遅れや余計な手間をお客様に与えてしまうことにあります。私も台風が来ている事が分かっていたものの、フォワーダーに念押しすることを怠り、丸投げしてしまったことを大いに反省することとなりました。パレタイズの方法にも問題があったようです。リスクが増える経由便も避けるべきだったでしょう。



やはり国際運送は常に最悪の場合を想定して、念には念を入れる対応が必要です。

沖縄には海上保険を付保しない荷主様が多いですが、最低限のリスクマネジメントして必須と捉えて欲しいものです。

ロジスティーダでは海上保険のご契約も承りますので、輸出入のご依頼の際に併せてご用命下さい。




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