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輸出入費用について

初めて輸出入をするにあたって、一番の関心事項はどのくらいの費用が掛かるかという事だと思います。また通関業者にそのような見積りや輸出入手続きの相談をすることも有料と思っている方も少なくないのではないでしょうか。見積もりや相談が有料の通関業者というのは聞いたことがありませんが、基本的に通関業者はB to Bの世界で、個人が相談するには敷居が高いですし、実際親身に相談に乗ってくれるのは国内でもロジスティーダジャパンくらいです。(当社比) 弊社に相談に来られるお客様でも、大手業者を数社回ってあまり相手にされずに辿り着く方も多いです。


通関業者はスポットでの依頼より、継続的な仕事を欲しがります。そんなうまい話はないのですが、旧態依然としている業界なので未だに時代のニーズについていけずに、サービス内容にも変化がありません。そんな通関業者が多いので、新しい通関業者を目指して創設されたのがロジスティーダジャパンなのです。大手は名を変えCMを打ち、DXだAIだとあの手この手で旧態依然からの脱却を目指しているようですが、肝心の現場が変化に追いつけず、基本的に30年前のサービスと同じで「それは出来ない」、「あれは難しい」の返事ばかりが実情です。(当社比)


ところで輸入でも輸出でも、発生する費用はどのようなものがあるのでしょうか。これから貿易をしようと思う方には想像も付かない世界だと思います。


【海上運賃・航空運賃】

ここでいう運賃とは国際輸送に掛かる運賃です。現地や日本国内での陸上運送は含まれません。重量や体積にもよりますが、この費用がもっとも構成率として大きくなるはずです。これらの運賃は輸出者が負担するか輸入者が負担するのか、契約の段階で明確にしておかなければなりません。すなわちInco-Termsですが、費用だけでなく危険負担にも関係するので慎重に決めなければなりません。CIFなどの場合、相手が提案してきている運賃を鵜呑みにせず、自らも見積りを取ってみて、FOBにするか検証してみる必要もあります。


あくまで一般論ですが、300kgまでは航空貨物、300kgを超える場合はLCL(海上混載便)、800kgを超える場合はFCL(コンテナチャーター)がコスト的に有利になると言われています。海上貨物の場合、重量は関係ないので体積でLCLかFCLを比較すると、6㎥がブレークポイントとなります。すなわち6㎥以下はLCL、それ以上となるとFCLが有利になることが多いようです。30kg未満であればコスト、早さ共にEMSやクーリエに分があります。海上貨物で注意しなければならないのは、航空貨物よりもSurchargeの種類が多く、取扱手数料も大きくなるので、航空貨物に比べて料金体系が分かり難くなっています。この辺はしっかり見積りの時にクリアにしておきたいポイントです。


【関税・輸入消費税】

輸入の際は、これらの税金が大きくのしかかります。貨物の価格や関税率によって前述の運賃を上回る場合もありますので、事前に通関業者(ロジスティーダジャパン)に見積もってもらう必要があります。その場合、インボイスや運賃額が必要になりますので事前にご用意下さい。FTA/EPAの適用や、モノによっては関税が無税となる場合もありますが、1万円以上の物品であれば消費税はしっかり課税されることを念頭においておく必要があります。


【現地費用】

輸入の場合は現地での集荷費用や輸出費用、輸出の場合は現地での配送料や輸入諸経費を考えなくてはなりません。これらはInco-Termsによってどこまで負担(コスト・危険ともに)するかが異なるので、契約の前に通関業者(ロジスティーダジャパン)にご確認下さい。


【輸入通関料】

輸入の場合、Inco-TermsがDDPでない限り、輸入者が通関料を負担します。通関業者や品目数によって大きく異なりますが、スポットで1~2品目の場合は1万円前後と考えて下さい。また、輸入通関料以外にB/L(AWB)1件につき取扱手数料が5千~1万円発生する場合が多いようです。輸出の場合は輸出申告料、保税運送の場合はOLT手数料が発生します。


【CY・CFS・航空上屋使用料、保管料】

FCLはCY、LCLはCFSの荷役料や手数料が、航空貨物は空港上屋使用料が発生します。これらの料金は貨物の重さや体積で計算されますが、さらに搬出が遅くなると海上貨物にはデマレージやデテンションチャージが発生しますし、航空貨物の場合は保管料が発生します。これらは保管期間が長くなればなるほど累進的に上がるので保管期間には注意が必要です。


【海上保険料】

FOBやFCAの条件で輸入する場合は海上保険を必ず付保する必要があります。国際輸送に事故は付きもので、日本国内ではあり得ない事故が国際間では発生します。保険料はCIF価格の0.3%程度が一般的のようです。


【検査費用】

輸入の場合、検疫の検査や税関検査が行われる場合があります。検疫の検査は輸入者が自ら立ち会うことも可能ですが、税関検査は通関業者の立会が必須です。これらの立会費用は1件あたり5千~1万円程度の料金が多いようですが、デバンや開梱が必要な場合は荷役料も発生し、それらの費用がコンテナ1本あたり10万円を超えることも少なくありません。実績を積めば検査の確率も低くなりますが、初めての輸入の場合は必ず検査が行われると思っておいた方がいいでしょう。


【各種届料金】

食品の場合、食品届が加算されます。食品届は通関業者によって大きく変わる費用ですので、食品の輸入の際は必ず見積りに入れるよう指示する必要があります。一般には1件につき5千円から1万円のレンジに収まるようです。


【配送料】

輸出で起こる現地での配送や、輸入の際に現地での集荷や輸入者までの国内配送費用は、主に陸上運送料が発生します。貨物が小さい場合は自らが行うことで、これらの費用を抑えることも可能ですが、通関業者(運送会社)に委託する場合は、車上渡しか、荷降ろし後に指定場所までの運搬する必要があるか、さらに荷受側にプラットフォームやフォークリフトが用意されているか事前に明確しておく必要があります。これらを怠ると、後から追加作業料として予算していなかった費用が発生する場合があります。


【その他】

CC Fee(着払い料金)やDOC Fee(B/L発行手数料)など課税対象の手数料や、 土日祝祭日の場合は休日割増料金などがあります。


これらの料金は商品の原価に直接影響する費用です。国内外での販売単価はこれらの諸費用を見積もった上で商品価格に転嫁するべきものですが、ロットや発注量によって商品単価に付加すべき諸費用が輸入都度異なる場合も少なくありません。また為替の変動に悩まされるのが貿易の常です。定番商品に対する原価計算は移動平均法を用いるなどし、小売価格の設定にも十分精査が必要となります。


「やはり貿易は難しいな」と思うかも知れませんが、ロジスティーダジャパンにご相談頂ければ一挙に問題解決です。まずはご相談下さいませ。




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